ろう者初 ワインソムリエ資格資格取得 吉岡もとみさん

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(サトウ)こんにちは。今日は、耳が聞こえない方ではおそらく日本初となる、ワインソムリエの資格を取得した吉岡もとみさんにインタビューです!
もとみさんよろしくお願いします。

(吉岡)はい!宜しくお願いします!

(サトウ)まず、ワインソムリエ合格おめでとうございます。ワインソムリエの資格についての説明をお願いできますか?

(吉岡)簡単に言うと、ワインソムリエは3つに分かれます。1つがソムリエ、2つめがアドバイザー、3つめがエキスパート。
ソムリエというのは、店でお客さんに対してワインを注ぐ時にワインの種類を説明したりなど。
アドバイザーは店でワインを販売している人など。
エキスパートは店などで働いていなくて、また、お客さんにワインを注いで説明したりということもしない人でも取れる資格ですね。
私は具体的にはエキスパートの方です。

 

ワインソムリエ資格取得までの長い道のり

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(サトウ)へぇ、そんなに色々種類があるんですね!知りませんでした。ちなみに、ワインソムリエ資格を取ろうと思ったきっかけは何ですか?

(吉岡)そうですねー。もともとワインが好きだったというのもあり、そこからワインの世界を深く知りたいという気持ちが大きくなったのがきっかけです。

(サトウ)ワインソムリエ資格を取るまでの道のりを教えてください。

(吉岡)まず、ワイン学校を考えていたんですが、それよりもまずぶどうから作るというところから色々と知っておきたいと思い、「ぶどう栽培クラブ」というところに入会しました。
そこでは、ワインに使う葡萄の栽培をイチから実際にやって学ぶことができるので、これはやっておいてよかったなと思いますね。
これを1年続けて、その後にワイン学校に入り、そこでも2年勉強してから資格試験を受けました。

 

周りのサポートがあってこそ

(サトウ)やはりいきなり学校に行くよりはまず実際に体験して体で覚えたほうが、耳が聞こえない人にとっては良いかもしれませんね。
その後の学校での授業でも、耳が聞こえなくてもすんなり内容が理解できたのではないでしょうか。

(吉岡)確かにそうです。また、栽培クラブだけではなく、地理も強かったことと海外旅行も大好きだったことが幸いでした。

(サトウ)ぶどう栽培クラブやワイン学校で学ぶとき、どういう所に苦労しましたか?

(吉岡)情報収集が大変だったことかな??
ソムリエ資格試験講座では、ティスティング(※ワインに劣化・腐敗がないかどうかを確認するための儀式)の授業だけ口頭内容をレジュメを用意して下さったのですが、その他は自分で聞きに行かなければならなかったので、かなり真剣に先生の話を聞くのに精一杯ですごく疲れた思いをしたことです(笑)

(サトウ)そういう苦労したことに対して、周りからは何か聞こえないことに対するフォローなどしていただけましたか?

(吉岡)葡萄栽培クラブでは手話ができる人がいらしていてサポートしてもらいました。
またワインスクールも事前に相談した上で、板書中心で授業を進めてくれる先生を紹介してもらいました。
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(サトウ)それは良かったですね!自分だけが頑張っても耳が聞こえないと限界は出てくるので、やはり向こう側からも歩み寄っていただけると助かりますね。

(吉岡)そうですね。相談を聞いて頂けたのも助かりましたし、板書中心で様々なことをフォローして頂きましたので、こちらも勉強がしやすく、本当にありがたいと思いました。
おかげで他の方々よりは大変なこともありましたが、しっかりと勉強して資格を取ることができたのは周りのサポートのおかげです。

 

今後の夢は

(サトウ)2年間の勉強を経て、念願のワインソムリエ資格を取得したわけですが、今後はどういうことをしたいという夢はありますか?

(吉岡)やはり資格を生かせるように、ワイン関係の会社に入りたいなと思っていますね。そこでも色々と学んで、もっとワインの世界を知りたいなと思います。

(サトウ)それはいいですね!
ちなみに私としては、耳が聞こえない人たちは、個人の趣味やスキルアップなどのためにスクールに通ったりすることがとても難しい現実があります。
なので、吉岡さんみたいに資格を取った人が同じ立場の方々に手話などで教えてあげられるような場を作っていただけると嬉しいなと思うのですが。

(吉岡)それもそうですね。実際、友達が「新婚旅行で海外に行くから、その地域のワインを教えてほしい」と言われた時に「この地域のワインはこれこれが美味しいよ」など色々と教えてあげることができて、友達も良い新婚旅行ができたと聞いた時はとても嬉しかったです。
このように、周りの友達にも色々とアドバイスや勉強を教えたりできるようになれたら嬉しいですね。

(サトウ)それは良かったですね。今後もぜひ、ワインソムリエとして資格を活かした活躍を期待しています!

(吉岡)もちろん。機会があったら是非お店でお勉強したいです。色々な人にワインの魅力や楽しさを広めたいですね。

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資格を取って、みんなに伝えたいこと

(サトウ)同じ聞こえない方々の中には、「資格を取りたい、学びたい、でも、スクールに通っても先生の話が分からないし・・」などの理由で諦めてしまう人もたくさんいると思います。そういう方々に対して、自分の経験を通して伝えたいことはありますか?

(吉岡)そうですね・・・確かに残念ながら、まだまだ周囲の認識不足もあると思うけど、聞こえない生徒さんを初めて受け入れることでスクール側もいろいろ考えてくれる&理解のきっかけにもなると思うので是非、前向きにチャレンジしてみてください!!
そして、他の聞こえない人たちのためにも一歩足を踏み出してみてください
いろいろな道を切り開いていくきっかけを作ってあげてください。

(サトウ)前向きな言葉、ありがとうございます!そうですね、最初は飛び込んでみないと何も始まりませんもんね。

(吉岡)もちろん、そうですね!私の場合はブドウ栽培クラブやワイン学校でも、私が聞こえないということに戸惑いながらも色々と考えて工夫をしてくれたので、そのおかげで資格を取ることができたというのもあります。やっぱり、お互いに話し合いながらお互いにどうしたらよいか考えていくことも大事だと思いました。
また、聞こえない人が自分から飛び込んでいくだけでなく、聞こえる人たちもぜひ、その挑戦に対して出来る限りの工夫をしながら試行錯誤でもいいので向き合っていく、という気持ちを持って頂けると嬉しいですよね。

 

もう一つの顔

(サトウ)そういえば吉岡さんは、ワインソムリエ以外にも何か特技をお持ちだとか・・・

(吉岡)はい、テコンドーですね(笑)聴覚障害者の国際大会で金・銀メダル取得、そして健常者のテコンドー大会でも優勝したことがあります!
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(サトウ)・・これは美味しそうですね!特に和食の場合は、ワインに合うものがなかなか見つからないなど難しいイメージがあるのですが、例えば和食だとどういうものがワインに合いますか?

(吉岡)和食なら是非、日本のワインを使ってみてください。
おせち料理なら長野産&北海道産シャルドネ、お稲荷さんならピノノワール、春の旬(竹の子、ホタルイカなど)なら甲州、鶏料理 焼鳥を含むものであれば山梨&新潟産マスカットベーリーA、そして沖縄料理は龜仕込みのマスカットベーリーAがお勧めです!!

(サトウ)おぉ・・・聞いてるだけでヨダレが出そうです(笑)今度、試してみます!
今まで世界中の色々なワインを見てきたと思いますが、その中でも一番好きなワインは何ですか?

(吉岡)そうですね・・・やはりフルボディが好きですね。例えばフランスならボルドー、オーストラリアならシラーズ、アルゼンチンならマルベック。
熟成した深い味わいや複雑さ、フルーティーさなどそれぞれの国によって特徴があり楽しめるので、イタリア以外の赤フルボディが好きです!

(サトウ)へぇ、フルボディと一言いっても国によって色々特徴が異なるんですね。その辺りは色々と飲んでみてこれから知っていきたいなと思います。また色々と教えてくださいね。
それでは、今日は色々とお話していただきありがとうございました。

(吉岡)こちらこそありがとうございました!

吉岡もとみさんのFacebook→https://www.facebook.com/yoshioka.motomi?fref=ts

ABOUTこの記事をかいた人

きこえない人(聴覚障害者、ろう者、難聴者、中途失聴者)ときこえる人(健常者)の間の壁をなくしていく団体HAPUNEの代表。 インタビューを中心にマルシェなど様々なこともしています。