キャリアコンサルタント 安達さや佳さん

Pocket

※2015年時点のインタビューです。現在は転職しており別の仕事をしております。

サトウ「今日は、転職支援サービスDODAチャレンジでキャリアコンサルタントとして働いており、なおかつWDP(Workshop Deaf Professional)という団体を運営しておられる安達さや佳さんにインタビューしたいと思います!
同じ聞こえない方々への就職支援だけでなく、様々な企業へ出向いて雇用について講演をしたり、聞こえる方と聞こえない方を繋ぐ架け橋として色々な活動をしておられる方なので、その中で感じたことなどを聞きたくてインタビューをお願いさせていただきました。よろしくお願いいたします。」(注:さや佳さんは、聞こえない方々だけではなく障害者手帳を持っておられる方全員を対象とした支援をしておられるそうです)

安達「こちらこそ宜しくお願いします。」

4db952_72146c48364349b49c054d4569945e0b

写真は立教大学時代、大学内で企画した「聴覚障害とはどんなことかを知り、また疑似体験ができるセミナー」を開催時のさや佳さん

サトウ「まず、さや佳さんの簡単なプロフィールをお願いします。」
安達「先天性感音性難聴であり、両耳100dBの重度難聴という障がいを持って生まれ、ろう学校幼稚部にて発声訓練を受けて地域の小学校に入学以降大学までインテグレーション教育を受けました。
(※インテグレーション教育=聴覚などの障がいを持つ子どもが地域の小学校などで健常の子どもたちとともに教育を受けること)大学卒業後は大手IT企業でシステムエンジニアとしてのシステム開発・運用・保守業務に従事。その後休職して海外ボランティア活動で障がい児の教育支援に携わってました。

帰国後、聴覚障がいを持つ当事者として、障がいを持つ方々の転職支援に関わることを志望し、2013年よりキャリアコンサルタントとして延べ90人以上の方々の転職をサポートして参りました。現在はキャリアコンサルタントの仕事の他、外部団体での講演活動や有志団体の運営も担当しています。」

サトウ「安達さんは、1年間海外留学しておられたことがきっかけで帰国後、転職支援サービスDODAチャレンジに転職されたそうですが、どういうきっかけがあったのですか?」

安達「前職でそのまま続けても良かったのですが、アメリカでのボランティア留学の経験を活かせるような仕事に興味があり、転職を考えてDODAに登録したところ、当時のキャリアコンサルタントよりお誘いを受けまして…一ヶ月ほど悩んでキャリアコンサルタントとして転職することを決意しました。」

4db952_6272d4562ede479da0d0eacf31bb43f3

(2014年、1Q優秀賞を頂きました!)

4db952_36cecd13fd28495abfaf8f5a2de1019f

(事業部の2015年度通期MVPに選ばれました!)

 

印象に残ったエピソード

サトウ「実際にDODAチャレンジで働いてみて、色々な企業との出会いがあったと思いますが、その中で印象に残ったエピソードはありますか?」

安達「私の場合は法人営業ではなく個人のお客様を担当させて頂くことがメインなので、逆にこれまでご支援させて頂いたお客様の中で印象に残ったエピソードでも宜しいでしょうか?

現在2年目であり、これまで多くの方々のご支援をさせて頂きましたが、特に印象に残っているのは内部障がいの方でアルバイト経験のみ、事務経験が全くなく面接を受けても10社以上お見送りになったり…。

マナー指導から始め、根気よく面接対策を繰り返し行い、叱咤激励しながらようやく一社より内定を頂くことが出来ました。その時は感無量でしたね。

転職をご支援させて頂いている中でつくづく思うのは、
転職に成功する方は経歴が立派な人ではなく、最後まで諦めない方だと思います。」

(ミスタードーナツフレンドシップフェスティバル地域大会に特別講師として)

(ミスタードーナツフレンドシップフェスティバル地域大会に特別講師として)

サトウ「それは良かったですね、本人も「面接が通らない原因は会社にある」のではなく「自分にも原因があるのでは」と気づくことができ、結果、通ることが出来てよかったですね。 今は様々な会社・団体などにに出向いて講演されておられるそうですが、その中でも依頼が多いテーマは何ですか?」

安達「会社よりも大学や非営利団体での講演を依頼されることが多いですね。
特に聴覚障がいを持つ当事者としてのキャリア確立、アメリカ留学をテーマにした題材が多いです。」

 

聞こえない方が会社で働くということ

サトウ「そのテーマは面白そうです。私も見てみたいです!そういう講演などを通して様々な方との出会いがあると思いますが、【聞こえない方が会社で働く】ということを聞こえる方はどう捉えていると感じていますか?」

安達「どう捉えられているかは一概には言えないと思いますが、コミュニケーションに関する悩みが多いと聞きます。当事者自身が悩んでいるように、聞こえる方々もどう接すれば良いか分からないと悩む方が多くいらっしゃるようです。」

サトウ「それはあるかもしれませんね。やはり聞こえる方々も、聞こえない方々に対してどうやって話しかけたらよいのか分からず結局遠巻きになってしまう・・という方も多いと聞きますね。
それでは、この仕事を通して、聞こえる方と聞こえない方それぞれに伝えたいことはありますか?あるとしたらどんなことですか?」

安達「聞こえる方に対しては、あくまでもコミュニケーションは手段であって目的ではないということ、先入観を持たずに向き合って頂けると、聞こえない社員も仕事が進めやすくなったり、相談しやすくなるのではないかと思います。
一方で聞こえない方々に対しては、自分の強みを一つでも持っておくと仕事で役に立つと思います。例えばエクセルのマクロのスキルだったり、簿記の資格だったりと、これだけは負けないという強みを持っていると転職でも有利になると思います。」

サトウ「そうですね、聞こえる方々は「話が通じればOK!」ではなくて、話が通じたらその先のことを考えていく、また、聞こえない方々も「聞こえない」だけでなく、【これは自分にしかできないんだ!】ということを身につけていれば何かと良いですよね。」

 

人生全てにチャレンジ!

(ホノルルマラソン完走!)

(ホノルルマラソン完走!)

サトウ「さや佳さんは他にも幅広い趣味を持っておられますね。私が知る限りでは写真・料理・自転車・旅行・・どれもプロ級とも言える位趣味にも全力を注いでいる印象ですが、この中でもどれが一番好きですか?また、なぜ好きなのかも教えてください。」

(さや佳さん作のフレンチトースト。美味しそう!!  そしてお花の飾り付けが素敵。)

(さや佳さん作のフレンチトースト。美味しそう!!
 そしてお花の飾り付けが素敵。)

安達「ありがとうございます(笑)
最近は料理と自転車ですね。
料理は学生時代に調理師免許を取得したことも一つのきっかけなのですが、色々な素材の組み合わせより料理のバリエーションが広がることが面白いなと思いまして、今も時間があると様々な創作料理を作っています(笑)

自転車は、アメリカ留学時代に友人とベイエリアをツーリングしたことから、ハマりましたね。
走っている時の爽快さは一言では言い表せません。最近はツールド東北に参戦したりと少しずつ走行距離を伸ばしつつあるこの頃です。」

 

WDPでも聴覚に障がいを持つ社員のことを考える

サトウ「安達さんは他にもプライベートでボランティアもしておられますね。WDPという団体のことを具体的に教えていただけますか?」

安達「Workshop Deaf Professional(通称WDP)という団体の運営を担当させていただいています。
活動目的としては『職場環境改善に繋げる』ことであり、周囲の方々に聴こえない・聴こえづらい状況を理解頂き、聴覚障がいをお持ちの社員にとって働きやすい環境へ変えていくことです。
具体的な活動内容としては、様々な企業に勤めている聴覚障がいをお持ちのメンバーが集い、「聴覚障がい」であることから生じる課題、問題点を洗い出し解決に向けた議論・情報交換を定期的に(2ヵ月~3ヵ月に1回)行う。各テーマについて議論、ディスカッションを行いながら自社にとって使えそう!参考になる!という情報があれば各自持ち帰って頂き、自社の聴覚障がい職場環境改善に少しでも寄与頂くことを目的としています。
これまで5回開催しましたが、ディスカッションだけではなくセミナーなども開催していずれも参加者の皆様には好評を頂いております。

サトウ「この団体でも様々な障がい者との出会いがあると思いますが、この出会いを通して自分というものを考えたりはしますか?」

(転職支援サービスDODAチャレンジでは、webカメラを介した「オンラインカウンセリング」もやっておられるそうです!)

(転職支援サービスDODAチャレンジでは、webカメラを介した「オンラインカウンセリング」もやっておられるそうです!)

安達「今回この団体を立ち上げたきっかけは、仕事を通して聴覚障がい者の離職率が高いという問題が浮き彫りになっているということ、仕事の能力は高くてもコミュニケーション面で周りから理解されにくいというような方々がいるという課題に直面して、少しでも周りの理解を得るためにはどうしたら良いか、このような職場環境を変えるためには何が必要なのかを考えたことから始まりました。

実際にディスカッションやセミナーを通して、キャリア志向もさることながら問題意識の高い方々が多く、私にとっても良い刺激となっています。

自分自身、周りに対して発信していくことの重要さ、障がいは乗り越えるものではなくしっかりと向き合ってその能力(集中力、洞察力など)を活用していくことの大切さを学びました。

またセミナーとして各分野で活躍されている方をお招きする機会もあるのですが、自分にとっても参考となる話が多く、職場だけではなく人生そのものにおいても良い影響をもたらしています。
このように障がいをマイナスに捉えるのではなく、プラスに捉えて行きながら笑顔で楽しく過ごすこと、それが私にとって一番の願いでもあり、WDPで実現させたいことでもあります。」

サトウ「色々とありがとうございました。これからもさや佳さんのご活躍をお祈りしております!皆様もぜひ、応援してあげてください。そして、転職で悩んでいる方はぜひ、さや佳さんに!」

転職支援サービスDODAチャレンジのURLはこちら→http://doda.jp/challenge/

安達さや佳さんのFacebookはこちら→https://www.facebook.com/sayaka.adachi.0930

ABOUTこの記事をかいた人

きこえない人(聴覚障害者、ろう者、難聴者、中途失聴者)ときこえる人(健常者)の間の壁をなくしていく団体HAPUNEの代表。 インタビューを中心にマルシェなど様々なこともしています。