「食事が身体を作る」アスリートフードマイスター:袖山由美さん

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今回は、「食事が身体を作る」という考えのもとアスリートフードマイスターの資格を取り、その資格をもとにアスリートであるご主人を支えつつ、自身も「Eyeth for English」というASL(アメリカ手話)で英語を教える事業をなさっておられます。
そんな彼女にHAPUNEスタッフのりっちゃんがインタビューしました。

アスリートフードマイスターとは?その出会いは?

袖山さん:アスリートフードマイスターとはアスリートのパフォーマンスを最大化するために、 年齢別・種目別・時期別に合わせ、最適な食プログラムを提供する人材です。

私自身が元々アスリートだった(何年前の話だ)ので、高校卒業する時スポーツトレーナーになりたいなあと体育系大学を目指していた時期があったのね。周りから体育系大学へ行くのは勿体ない、文科系大学へ行くべきだと賛成してくれなかったのでグレて封印。

その後は縁があってアメリカへ留学しました。
その7年半の生活で見たアメリカは、やはりスポーツ科学が発展しており、サプリメントの取り扱い方も日本とのまだ違う考え方だったことに驚いたことを覚えています。

そして留学生活を終え日本に帰国後、デフのトップゴルファーである主人と出会い、結婚しました。
それにより、主人と一緒に上を目指していきたいという気持ちが芽生えました。
また主人も、株式会社ドームに入社したことにより会社から「もっと身体大きくしろ!」と言われ、夫婦で食事の見直しを始めたのもきっかけです。
そこでスポーツ関係の資格を色々と調べたところ、主人が見つけたのがこのアスリートフードマイスターでした。

アスリートフードマイスター取得後得たものとは?

袖山さん:実を言うとこの資格を取ったのは2012年9月11日。
つまり5年前に取っているんですが、ただの宝の餅腐れとなってしまいました。
実生活では食事改善していろいろと工夫していたんですが、大きな変化はなかったんですね。

資格を生かすために色々と動いた

でも、私はただじっと黙っているタイプではありません。動きたくなるんですね。
それでアスリートフードマイスターの会社にいろいろ主人のことをアピールしまくり、私と同じように興味を持っているろう者がいるはずだからろう者向けに講座を開いてほしいとメールしまくりました。

その結果、去年新しくできたアス妻会のメンバーに入れてくださったのです。
アス妻会:【アスリートフードマイスター認定委員会にて推挙された、一流アスリートの家族であり、会の主旨に賛同いただける方】

一流アスリートメンバーの中で刺激を受けた

実際にその会に出席すると相たる顔ぶれ。私以外はみんなプロで活動しています。
その場にいて、いろいろ話を聞いたり話すだけでも大いに刺激を受けています。
それが大きな機転となりましたね。

負けん気があり、その方々からお話を色々聞いて1流選手の妻の目のあたりして、ろうの立場でも負けていない。1流と言っても国内の1流。私の主人は世界で戦っているんだ、ということをもっと多くの人に知ってもらいたいという気持ちが芽生えてきました。
その後、ライングループを作って、デンマーク大会(世界デフゴルフ選手権2016)の実況報告で応援してもらいました。
気後れすることなく前向きに自分が出来ることを発信していこうと決めた瞬間でもありましたね。

自分からどんどん発信することで「アスリートフード実践BOOK」の取材対象になり、載せてもらえました。
そこから自分が何をするべきか活動方針が導かれたと思います。

また、引き続きこういう雑誌にも載せていただきました。

とても感謝しております。

主人の変化、そして刺激しあいお互いに活躍していく夫妻目指して

そして、主人も自分の身体の変化に手応えを感じ色々な大会に挑戦するようになりました。
妻の私がいろいろチャレンジして、得ているものが多いのを見て、自分だってやってやる!と思ったようです。
それからは夫婦でお互いに刺激し合ってきました。
その後、それがきっかけでスピードゴルフで俳優鶴見辰吾さんに出会うことになりました。
それからは、企画や本の執筆などで色々と力を貸していただいています。
もし、私たち夫婦がじっとしていたらこういう機会もなかったでしょう。

障害者アスリート支援の道

こういう今までの積み重ねの結果、私は主人だけでなく他の障害者アスリートも支援したいと思うようになり、障害者アスリート支援というFBページを立ち上げました。
そして、2月25日に行われた「食事で強い身体を作る」セミナーを開催することになったのです。
その日は一般者にもデフリンピックがあること、デフアスリート支援に回れるような人が集まってくれたらいいなという願いも含めて基本的な部分しか話しませんでした。
この時に、私の趣旨に賛同してくれた鶴見さんにスペシャルゲストとして登壇して頂きトークショーが実現したのです。

とにかくみんなに知ってもらうことから始めないと前に進めないので、コツコツと知ってもらえるように進めています

袖山さんのその他の事業について

袖山さんは、アスリートフードマイスターとしてご主人の体作りのサポートをしながら、一方、ご自分でも様々な事業を展開しておられます。
次からはその他の事業についてどんなことをやっているのかをお聞きしました。

手話カフェ「サミィナ」とは

※手話カフェ「サミィナ」・・袖山さんがアスリートフードマイスターとは別に個人でやっている地元コミュニティ。
これは不定期開催ですが、一体どのような内容なのでしょうか。
きっかけや目的を聞いてみました。

手話カフェを立ち上げたきっかけ

袖山さん:手話カフェは営業しているとは程遠いです。地元コミュニティという感じで始めました。
大きく言うと、3月11日の東日本震災ですね。その日は入籍した日なんですよ。
住み慣れた地元を離れて知らない街に住んでいると、いざという時にどこへ行けばいいかわからない。誰に聞けばいいかわからない。本当に焦りましたね。
これは行政に任せるのは無理。日ごろからの地元の付き合いがないとだめだと実感したんです。
また、地元の手話講習会を卒業した後に手話を使える場所がないと聞かされていたから、じゃあ、手話カフェ作ろうかと軽く言ったのがきっかけ。
来てくださっているお客さんの為でもあるし、自分の為でもあるんです。

手話カフェは地元の情報収集と手話を広めるためにやっている

来てくださっているお客様はほとんどが高齢者の為、遠くへ出かけたくないのです。
地元でお茶出来て、手話で交流したいという希望、
そして地元の情報が欲しいのと、少しでも多くの人が手話に馴染んて欲しいという私の願い。
お互いの要望が一致したので、すぐにオープンしました。
コミュニティサービスなので第1,3、5土曜日1時から5時のみオープンしております。
その中で皆さんはふらっと寄って楽しい時間を一緒に過ごしてそのまま帰って頂くというアットホーム的なことをしております。
今も不定期ですが、皆さんでのんびり和気あいあいと楽しみながらやっています。

ASL/英語オンライン事業について

※ASL/英語オンライン事業・・Eyeth for English(ASL=アメリカ手話)
これは、日本のろう者がASL(アメリカ手話)で英語を覚え、海外でグローバルな交流ができるようになること、また、海外文化を知り日本文化との違いを知った上で世界という舞台で活躍できる人材を育てていくことが目的となっています。
これについてもきっかけなどを聞いてみました。

ASL/英語オンライン事業を立ち上げたきっかけ

袖山さん:英語をASLで教える事業をしております。
このきっかけとしては、今まで私はアメリカ留学で得たASLで通訳したり、翻訳したりしていたのですが、その時に周りを見て、ただもったいないなあと思ったんですね。
例えばASLで会話できるのに、英語が読めないという人が多い。
せっかくASL出来るのだから英語もできれば、もっと仕事につながるはずなのに。と思いました。

都市部だけでなく地方にも学ぶ機会を!

また、私は実際にアメリカで聾学校の先生をしていたので、その知識をみなさんに分けてあげたい。英語は難しくない、楽しいものだということを教えたかったのです。
でも、日本でASL講座を開催している所は大都市に限るんですね。
東京、大阪とか言った感じで、地方者はなかなか学ぶ機会がありません。
学問とはみんな平等であるべきなのに、偏っているなあと思い、オンライン事業を始めました。
ただ、みなさんはオンライン学習に慣れていないですね。
オンライン学習とはスマホやパソコンでインターネットが使える環境であれば場所に関係なく、時間に関係なく、学習できるんです。
5分だけでもいい。毎日の5分の積み重ねが知識を深めていけるんですね。
なので、是非とも、慣れていってもらいたいなと思います。

ろう者向けの勉強は聴者にも分かりやすいと実感

そして面白いことに、このオンライン学習受講生の半分が聴者です。
ろう者向けに始めたのに、聴者にもメリットがあり今のニーズに合っているようです。
自負して言えるのは目で学習できるものは全ての人にとって分かりやすい、ということです。

これからも色々な事業を展開しながら、多くのろう者のために頑張っていきたいと思います!
是非とも応援してください。

りっちゃんからのコメント

色々とアクティブに活動しておられる袖山さん。
前向きに、そして「ろう者のために」色々と活動しておられることがとてもよく分かりました。
そしてこの根っこにあるものは「聞こえないからってあきらめたくない、やろうと思えば何でもできるんだ!」という強い気持ちだと思いました。
皆さんも、袖山さんのように何か自分にも出来る所から始めてみませんか?きっと何かが変わるかもしれません。

【袖山さんからの宣伝】
●Eyeth For English
https://www.facebook.com/eyethforenglish/
フェイスブックページもあります。
この夏にはASL/英語キャンプの予定しています。
内容:ASL/英語で1泊2日生活(日本語なし)
ろう者、聴者関係なくみんなでどのようにコミュニケーションしたらいいか?といった、異文化同士の交流方法を皆さん自身で見つけていくというような企画を考えています。
ろう者!聴者!と言ったそれぞれの枠にはめるのでは無く、大きな1つの枠の中にぞれぞれの人が混じっているのがいいなと思っています。

●障害者アスリート支援
https://www.facebook.com/Deafathlettrainer/
色々な分野の人が集まって勉強会や支援活動をしたいなと思っているので、協力してくれる人募集しております。
傍観者でいいねだけ押してくれるよりも、どんどん意見を言ってくれると嬉しいですね。
一緒に活動してくれる人がいらっしゃるとうれしいです(^^♪

●手話カフェ「サミィナ」
Yummy & Sammy &Tia & Mina
URL: http://www.saminalami.com/
URL: http://www.eyethforenglish.com/
BLOG: http://shuwacafesamina.blogspot.jp/

文責:りっちゃん(HAPUNEスタッフ)

ABOUTこの記事をかいた人

きこえない人(聴覚障害者、ろう者、難聴者、中途失聴者)ときこえる人(健常者)の間の壁をなくしていく団体HAPUNEの代表。 インタビューを中心にマルシェなど様々なこともしています。